2018/02/14
ボーカルって歌モノ楽曲の中でも一番の華で、その分ミックスとかも難しかったりしますよね。
そんな中ボーカルに合うプラグインを探している方は相当数いるかと思います。
今回はDTMプラグインの最大手のWAVESからボーカルに合うプラグインをセレクトしてみましたのでご紹介します。
Contents
VOCAL RIDER
ボーカルのダイナミクス(音量の上下)を整えてくれるというプラグイン。
通常ボーカルのエディットではオートメーションで細かく音量変化を書き込んで真っ直ぐにしていく(通称:手コンプ)のですが、
このプラグインでは音が小さい箇所ではフェーダーを上げ、音量が大きい箇所ではフェーダーを下げるといった事を自動で行ってくれるという時短プラグインです。
もちろんどこまで動かすか等の調整もできますので、かなり使えるプラグインです。
僕はVOCAL RIDERと手コンプを合わせて使用していますが、VOCAL RIDERを使うと手コンプでオートメーションを弄らないといけない箇所や幅が大幅に減るので助かっています。
SSL 4000 COLLECTION E-CHANNEL
有名なミキシング卓のモデリング。
ハイパス・ローパスフィルター、EQ、コンプ等がセットになっていますので挿さないといけないプラグインが減ります。
SSL 4000にはE-CHANNELの他にG-CHANNELも入っていますが、こちらはCに比べ音が細くハイが抜けてくるような音なので使い処を選びます。
SCHEPS 73
どこのレコーディングスタジオにも置いてある伝説的なNEVE 1073のEQ(プリアンプ)のモデリング。
挿してプリアンプを上げたりプリセットのVOCAL 1辺りでも選択すればそれだけで「そういう音」になりますし、
使用すれば何故これだけプロのスタジオで使われているのか分かります。
ボーカルやキック、ベース等に向いており、
艶っぽく少しヌメッとしたウェット感、気持ち良いハイからの音抜け、気持ちよい低域の付与が特徴的です。
個人的に超オススメです。
CLA Classic Compressors CLA-2A & CLA-76
こちらもスタジオ鉄板機材のコンプレッサーのモデリング。
知らなくてもなんとなくこのような機材がラックに入れられているのを見た事がある人は多いかと思います。
実機はレコーディングの際コンプの掛け録りでもよく使用されています。
CLA-76の方はBLACKモード(黒)とBLUELYモード(青)に切り替え可能で、平歌ではBLACKモード、サビではBLUELYモードと使い分けられたりもします。
Renaissance Compressor (R-COMP)
自然で万能に使える人気のコンプレッサー。
GOLD等、下のバンドルにも入っています。
音を潰し真っ直ぐにしたいといった用途にも積極的に使えます。
DeEsser , R-DeEsser
ボーカルのサ行等、痛い音を抑える事ができるディエッサープラグイン。
気になってしまう程痛い音が出ている際だけでなくとも、少し掛けておくだけで良い結果が得られます。
痛い音を抑える用途で他の楽器やマスタリングでも使用可能。
なお、R-DeEsserはDeEsserに機能を追加した高機能版の模様。
Aphex Vintage Aural Exciter
ハイ成分の倍音を付与し、音抜けや綺羅びやかを出す事ができるプラグイン。
ボーカルだけではなく様々な楽器やマスタリングにも使えるので、それ用のプリセットも多数入っています。
コンプで増量してしまった痛い音を上記のディエッサーで抑え、その後にEXCITERで高域成分を補っておくといった順序はよく使用されます。
最適なローカットやハイのイコライジング等をしてももう一歩ボーカルが抜けてこないといった悩みを持っている方は、
上記のSCHEPS 73やこのEXCITERはオススメできるかと思います。
Abbey Road Reverb Plates
ボーカル用プレートリバーブで鉄板機材のEMT140のモデリング。
ボーカル用に何かリバーブで良いのが無いか探している方にオススメです。
こちらのサイトで他社製とのEMT140モデリングプラグインの比較がされています。
H-REVERB R-REVERB
ボーカルのリバーブ処理ではセンドトラックに送り、そこでリバーブを掛けていきますが、
この時いくつかのリバーブを組み合わせたりします。
通常ボーカルではプレートリバーブ+ホールやルームリバーブ等といった感じになりますので、
上記のプレートリバーブ以外のリバーブを使用したい場合にはWAVESならH-REVERBかR-REVERBかなと思います。
こちらは色々な種類のリバーブが入っているのでオールマイティーに使用が可能です。
R-ReverbはGOLDや下の方のバンドルにも入っているので持っている方は多いかと思います。
なお、ボーカルのミキシングにリバーブを使用する際は、センドトラックに送った先で低域と高域をEQで抑える事により、
邪魔な低域やリバーブの悪目立ちを抑える事ができます。
H-DELAY
ディレイプラグインとして非常に評価の高いプラグイン。
比較的下のバンドルにも入っていますので持っている方も多いかと思います。
アナログ感を付与したり、ローパスハイパスフィルターも付いていますので、
ボーカルを馴染ませるのにとても使えますし、飛び道具的にも使えます。
ボーカルを馴染ませるといった過程では、
ボーカルをセンドに送った上でハイとローを抑えたピンポンディレイや2分の長めのディレイを掛けるとボーカルの音馴染みが良くなります。
非常に使いやすく、使えるディレイプラグインでプロの使用機材でも結構目にする事がありますが、
他で上げていったプラグインに比べると比較的代替は可能ではあるかとは思います。
DOUBLER
色々な定位にボーカルを置く事ができるプラグイン。
コーラスパートの位置決めに重宝します。
CENTER , その他EQ
ミッド(中央)とサイドの調整、MS処理が出来るプラグイン。
使い方は色々あり、
例えばサイドの低域を落としたり、
リバーブトラックでセンターを下げサイドを上げるようにすればボーカル用の中央に隙間を空ける事等ができます。
MS処理はH-EQでも同じ事が出来、
アナライザー付き高機能EQでしたらH-EQがオススメ。
EQでは他にQ10やR-EQが人気で、Q10は僕はカット用EQとして多用しています。
Z-NOISE
ボーカルに限らずホワイトノイズ等で困っている方はZ-NOISEがかなり使えます。
予めノイズが鳴っている箇所を再生し読み込ませる事により、効果的にピンポイントでノイズを消す事ができます。
ボーカル用であればNS1もツマミ一つで簡単にノイズ除去が可能。
VOCALS
有名なエンジニア達が自分達がボーカル処理で使う一連の処理やセットを一つのプラグインにまとめたシリーズ。
EQやコンプ、モジュレーション等が簡単なツマミでサクサクとセッティング可能で、かなりの時短ツールです。
本格的にガッツリミキシング技術を磨いていきたいといった人よりも、
簡単にサクッと良い効果を求めたい方にオススメです。
様々なエンジニアで出ているシリーズですが、一番WAVESとして有名なのは写真のCLA(クリスロードアルジ)。
まとめ
ボーカル処理で困っている方はとても多いかと思います。
こういったプラグインは2週間程デモで無料で使えたりもしますので、
ボーカル用に良いプラグインを探している方はぜひご参考にしてみてください。