以前アリーナとかホールレベルのメジャーアーティストのLIVEのローディーの仕事をしていました。
その時は演者もPAも箱も皆プロ中のプロだったので、
ロックバンド問わず純粋に聴きモノとして心地よく音も完成されていてかっこ良かったんですよね。
ただその辺のライブハウスなどに友達のバンドとかに誘われて行ってみると、
演奏を聴いている中、不快な音に晒され常に不快な気持ちになる事が多々ありました。
原因は色々あるかと思います。
例えばこちらの記事。
当ブログで一番アクセス数を持ち、大型WEBマガジン『スタジオラグへおこしやす』などにも転載されている記事ですが、
ここで書かれているように、ライブハウスでのモニターポジションを間違えている事による音作りのミス。
これにより超トゲトゲしい観客の耳を殺す音をぶっ放しているギタリストが大量にいるという事。
そして他の原因としてはライブハウスのPAの問題。
LIVE前のリハーサルをやっていたら、
「ギターの音もっと上げろ!ギターの音もっと上げろ!」
としきりに連呼するPAがいます。
まあ状況によりケースバイケースではありますが、
常に「ギターうるさすぎ」「爆音すぎ」と不評が続くライブハウスがあるのは事実です。
例えば、この曲は『しっとり感や雰囲気を大事にしたバラードロックでそんなにギターは大きくなくていい』と思っているのにも関わらず、
PAが「ギター大きくしろ大きくしろ」との指図通りにした結果、
雰囲気ぶち壊しといった場面を見た経験を自分も演者側・(リハから見てた)観客側としても何度かありました。
自分の意図する以上の要求をされた場合どうすればいいのか。
いきなりそういう場面に突入してなるがままになって、そのまま不満だけ持ち帰るのは精神衛生上問題があるので、
今回はそんな場面に出くわした時に、気弱な人でも円満に調整できる方法をまとめてみましたので参考にしてみてください。
Contents
解決方法その1. そのまま言う事聞いてみる
LIVE経験少ないと何が正解かなんてわかりません。
少なくとも相手はそれで商売して、何度もライブハウスでのPAをしている方であるかと思いますので、
基本的にはちゃんとPAの話を聞いて意思疎通をして、知識を付けていった方が良いです。
例えば、リハでよく聞く「ドラム3点大きめ」だとかの用語が分からない・なぜ上げる必要があるのかよく分からない、
といった段階では普通にPAの話をちゃんと聞きましょう。
※ドラム3点とは、キック・スネア・ハイハットの事で、ビートを構成する中心。
解決方法その2. 素直に言ってみる
リハでそういった場面に出くわした時に、自分はそこまで上げる主義じゃない、この曲はそういうイメージじゃない、
だけどどう伝えればいいか分からないでそのままなすがままになってしまうパターンもあるかと思います。
その時は素直に、
「この曲はあまりギターとか大きいイメージじゃない」
とかって伝えてみましょう。
ただ小さいライブハウスだと全く人の話を聞かない頭おかしい頑固親父みたいなPAもいるので、
場合によっては全て握りつぶされるパターンも。
解決方法その3. 秘技!手滑らせノブ!
「ギターの音もっと大きくして」というやり取りを1〜2度やった後にとくに有効。
まだ大きくするのかよ…と思った時は、
「あ!了解しました〜😊」
と素直に聞いているフリをして、PAに見えるように、アンプのノブを回すフリをする(手を滑らせて、実際は回してない)。
そしてその後何食わぬ顔で「OKでしょ」といった顔で立っておく。
大体のPAは「ま、いっか。」といった次にいっちゃいます。
フリでも回しすぎるとPAが「おいおい回しすぎてねぇか!?」となるので、その状況を見て適切な回し具合を演出するのが大事。
解決方法その4. 演奏直前に手元で調整
ある意味これが一番確実かも。
リハをやった後、演奏が始まるって時にギターのボリュームか、足元のボリュームのペダルで微調整。
やりすぎると逆に小さくなりすぎって場合も発生しかねませんが、最もトゲが立ちません。
リハの最中に、「音出して」とか「他に使う音色とかあれば」とかって言われるのは、
結局の所、物凄い大音量で音割れするような音だったり、問題ある変な音出さないかだったりの確認なので、
ちょっと小さくなろうが何の実害も発生しません。
あるとしたらそれを行う演者側の判断ミスで、
実際はもっと大きい方が全然良かったといった場面が発生するかもといった事。
解決方法その5. 痛くない音にしておく
↑の記事を見ている前提で。
ちゃんと適切なモニターポジションで音作りをした中で、
不安であればほんの気持ちトレブルを下げておくのもアリ。
それなら多少一定レベルを越えた爆音でも不快指数は上がりにくいかと思います。
ヌケだヌケだと叫んでトレブルを上げていく人もいますが、
バンドアンサンブルの中での住み分けを考えた時に、
“団子になってしまっている”“何をしているか分からない”といったような音になっている場合は、
低音をスッキリさせる事によって団子状態を解消させるようにすれば大丈夫です。
ライブハウスでLIVEを観ていてCDのように完成された音を出しているギタリストは、
その辺り痛くない音、過度に出ていないコントロールされた低域、が特徴になっているかと思います。
最後に
世界的に最近はバンドはあまり流行ってなかったり、チャートに全然ランクインしてなかったりしますが、
日本はまだまだバンドが人気で、音楽チャートにもバンドサウンドが溢れています。
バンド活動をしていく中で、ライブハウスでの活動は多くなってくるかとは思いますので、
円満で楽しいライブハウスライフを模索していきたいですね。