2017/11/04
よく初心者が3万以内で揃えるなら…といった企画はよく目にします。
当ブログでも最初辺りからそういった記事をいくつか書いてきました。
ただ、それらの機材って長く使えるものも多数あれば、やっていく内に買い換えるような機材も多いんですよね。
じゃあ逆にもっと予算出すから、散財の寄り道なく真っ直ぐ装備を固めたい…
となった場合何を買っていけばいいのか。
今回そんな疑問に応えるべく記事にしてみました。
ご意見や情報等あればこちらのアドレスまでどうぞ。
med@yuk717.com
その1.Mac
まずMac。何故なのか
フリーソフトなんかはWinの方が多いって聞きますよね。
その理由は「フリーソフトを使ったり作ってる人がWinユーザーが多いから」
じゃあ逆にプロやクリエイターは何使ってるかというと、もちろんWinユーザーも沢山いますが、Mac使用者が多い。
となるとプロ向けのちゃんとした機材だとMacなら対応してるといった事が結構多いんですよね。
後述のUniversal Audio製のオーディオインターフェイスやUAD-2等も、最近は少しWinも対応してきましたが、
Macじゃないと使えませんでした。
後述のUAD関係の機材を使うという部分でも、DTMにおいてMacを使って特に困る事はとくにありません。
ただ、国内の開発者なんかはWinユーザーが多いので、例えばVOCALOID音源は最初Macに対応してませんでしたし(現在は問題なく使える)、
今でもぼかりすというソフトはMacに対応してません。 ※2017年現在
問題として上げるとすればこの程度です。
安定性もかなり高いので、そういった理由でもライブ等でよくMacbook proが使用されていますよね。
自分はメインの制作用にiMac 5K、外でのレコーディング用にMacbook proを使用しています。
中田ヤスタカさん、banvoxさん始め、
最近では特にクラブミュージックを制作している人達等でiMac / Mac proのようなデスクトップタイプでなく、Macbookを制作のメインに置いているプロミュージシャンも多数見かけます。
その2.Logic pro 音楽編集ソフトDAW
DAWは何を使えばいいのか…
自身がクリエイターとしてどんどん作編曲などの制作していきたいならLogic proがオススメ。
Mac専用でApple製。
プロでも特に制作段階においてよく使用されています。
(一時期Studio one辺りと比べて音が劣るとの意見がありましたが、その原因となるものはアップデートで解消されました)
とにかく直感的に使う事ができ、内蔵音源やループ素材もかなり入っていますし、シンセ類も強力。
また、Logicには自動的に(細かく微調整可)ドラムフレーズを制作し付けてくれるDrummerという機能がありますので、
コードとメロを用意して、ルートをベースにコピーし、Drummerでドラムフレーズをつければもうデモソングの完成です。
どんどん安くなって現在2万前後で購入できるのがさらに良いですね。
その他、レコーディング・エンジニア志向であればPro Tools。
EDMなど、クラブミュージック志向であればAbleton Live。
CDアルバム制作の為のマスタリング(DDP書き込み)等もしたいのであれば、Studio oneがオススメ。
その3.Universal Audio Apollo 8 オーディオインターフェイス
初心者向けなど安さが売りのモノを除けば(そもそもUniversal Audioにそのラインナップが無い)、
欧米含め、今一番勢いがあり売れているオーディオインターフェイス。
このオーディオインターフェイスを導入する事により、最強プラグインのUAD-2プラグインを使用する事が可能。
詳しくは当サイト記事リンクにて ↓
【実機写真編】Apollo 8到着!UAD-2プラグインの導入手順などレビュー【Universal Audio オーディオインターフェース】
何十万もする高級アナログ機材を限りなく本物に近い音で使う事ができ、
レコーディングの際もそれを使用した掛け録りをする事ができるので、
他の余計なアナログ機材を買う必要が無くなります。
1UラックタイプとTwin MK2は入出力数の違いだけなので、入出力が沢山必要かどうかでどちらを購入するか決めれば大丈夫です。
Perfume等のプロデュースで有名な中田ヤスタカさんはボーカルを録るくらいだけだからか、
最近小型タイプのApollo Twinを購入し制作のメインとして使用されています。
※新型のApollo Twin MkIIが発売されました。
こういったプロの現場でも頻繁に見かける事が出来ます↓
大手ゲーム会社のサウンドクリエイター達が一斉に独立し集結!
史上最強の新生サウンド制作スタジオ「INSPION」が始動!作曲家「倉持武志、黒沢ダイスケ、秋田真典、土屋裕⼀」
今後の展開にご期待ください!https://t.co/a0Y392fDkn pic.twitter.com/xs8tD5by36
— INSPION (@INSPION_IZENE) 2017年4月4日
↑こういった映像を見ているとMac、Apollo 8、KEMPER、AXE、Moogなど、実際にプロの現場でどういった機材が使われて楽曲が制作され配信されていっているのかが分かる
UAD-2プラグインを動かす為に必要なDSPには限りがあるので、
まずはDUO及びQUAD辺りを購入し、足りない場合はUAD-2等を購入しDSPを足していけば大丈夫。
ラック型のApollo 8とApollo Twin MKⅡの違いは入出力数の違いのみ。
AXE FX2 VS KEMPER!!どっちが良いのか、使用している凄腕ネットギタリストの音源をとにかく集めて比較してみた
その4.UAD-2プラグイン
上記のオーディオインターフェイスやUAD-2 Satellite等を導入する事により使用可能になる、
UAD-2プラグイン(公式販売ページ)。
これだけ購入しておけばといったオススメは
・Lexicon 224 リバーブ
・1176 Classic Limiter コンプ
・NEVE 1073 プリアンプ&EQ
・Ampex® ATR-102 Mastering Tape Recorder テープシミュレーター
1176コンプは誰もが愛用してる大定番で、本当に使いやすい。
1073は使えば音楽的になるので、UAD製じゃなくても使いたい。
テープシミュレーターは、デジタルだけで制作した場合、綺麗過ぎるだとか固すぎるだとか隙間が気になるだとかといった悩みを解消する為にDTMでは必須プラグインとして使いたい所。
UAD-2プラグインを使用すれば品質問題は一気に改善されます。
ただUAD-2プラグインはDSPにも限りがありますので、負荷回避として使えるプラグインも後述に書いていきます。
その5.マスタリング系 プラグイン
マキシマイザー / リミッター
音圧をどこまで上げるかに関しては音楽ジャンル別、そして人それぞれの考えがありますが、
現代のポピュラー・ミュージックを制作するにあたって、マキシマイザー(リミッター)やマスタリング段階のエディットは非常に重要になりますので、
下記リンク記事のInvisible Limiter G2 と iZotope Ozone は非常にオススメ。
おすすめマキシマイザー・リミッター特集!他、音圧を上げる是非に関しての考察【Invisible Limiter G2 / Ozone 7等】
その6.AT4040 or U87Ai コンデンサーマイク
↑リンク先 声優 小岩井ことりさん DTM環境。この方もNEUMANN U87Ai + Apollo Twinという組み合わせ
ボーカルを録る為のコンデンサーマイク
コンデンサーマイクで録った際に「綺麗すぎる」だとかの気になる部分が出てくる時がありますが、それは同時使用するマイクプリ等に影響されますので、前述のUAD-2プラグインのNEVE 1073プリアンプやコンプを組み合わせて使用すればかなり不満の無い録り音になってきます。
マイクとマイクプリはセットで考えた方がいいですね。
(実機のいいマイクプリは一つ一つかなり高価になってきます。オーディオインターフェースのように沢山の入出力が付属しているような機器だと、一つ一つのマイクプリにお金を掛ける事ができないので、実は録り音には限界があります。)
そんなコンデンサーマイクですがオススメはAudio-technica AT4040かNEUMANN(ノイマン) U87Ai。
AT4040はかなりのコストパフォーマンスで、有名アーティスト達も1stアルバムまではこのマイク使っていた…という事がかなり多い。
その人達が儲けてお金に余裕が出来て購入したり、
プロのスタジオで何のマイクが使われているかというと、Neumann U87です。(現在生産品はU87Ai)
30万近くしますが、CD等で聴く事が出来る「これこれ」といった質感が得られますので、マイクの優先度が高い場合こちらの方がいいかもしれません。
声優でDTMerな小岩井ことりさんは最初のマイクにいきなりNEUMANN U87Aiを選んでいます。
↑実際の声優のREC現場ではNEUMANNが使われ、いつも見てきたものなので最初からこれを選ぶのもある意味当然かもしれませんね。
最近筆者が、Apollo 8 + AT4040でボーカルレコーディングした音源↓
オリジナル音源『BLAZE』公開!制作手順など
その7.その他プラグイン
一番メジャーとも言えるWAVESプラグイン 公式販売ページ
様々なタイプのプラグインが網羅されている上に、軽いので気軽にどんどん挿していく事ができます。
UADのサブプラグインとしても使えますね。
オススメプラグインは
CLA Classic Compressors コンプ
Scheps 73 プリアンプ + EQ
H-EQ
H-Delay
Doubler
Vocal Rider
Bass Rider
Z-Noise
Kramer Master Tape
SSL 4000 Collection など 公式販売ページから購入可
バンドルで購入すれば一気に様々なプラグインが手に入ります↓
リバーブのオススメはこちら↓
その8.その他 機材等
その他制作において間違いない機材の紹介をしていきます。
MIDI キーボード
KEYSTATION シリーズ
とにかくコンパクトかつ、実際の鍵盤と同サイズで、MIDIキーボードの機能だけでいいといったシンプルなMIDIキーボードならこのシリーズがオススメ
KOMPLETE KONTROL シリーズ
Native Instruments Kompleteの操作に相性良く、指定スケールで鍵盤を光らせたりと、多機能なMIDIキーボードを求めている場合はこちら。Keystationと比べると奥行きなどのサイズや、値段が多少張ります。
ヘッドホン
SONY CD900ST
レコーディングスタジオ等でも大体使われています。一つは持っておきたいヘッドホン